マンションの北側の部屋にカビが発生した際の3つのステップ

「マンションに住んでいるけど、北側の部屋はいつも日当たりが悪くてジメジメしている」

「団地に住んでいて、北側の部屋にカビが生えて困っている」

戸建て住宅と比べて、マンションや団地などの集合住宅の方が、北側の部屋のカビに悩まされている方が多い傾向にあります。

その理由としてはマンション特有の構造にあります。

そして部屋のカビ取りは、お風呂場などの水回りと違い、使用できるカビ取り剤が限られているためハードルが高くなっています。

個人でやるには難しいため、どのようにカビ取りすればいいのか分からず、途方に暮れている方も少なくないでしょう。

そこで今回、北側の部屋にカビが発生した際のカビ取り方法について解説します。

カビ取りだけでなく、カビ対策についても紹介するので、是非参考にしてみてください。

この記事でわかること
・部屋のカビ取り&防カビ
・マンションの北側の部屋にカビが発生する理由
・カビを発生させないための対策

1.【STEP1】事前準備をする
   1-1.個人でカビ取りするなら「カビ取りマイスターキット」
   1-2.カビ取りする際の注意事項
2.【STEP2】カビ取り作業をする
   2-1.壁・天井のカビ取り
   2-2.家具のカビ取り
3.【STEP3】防カビ剤を塗布する
   3-1.ハケでやる場合
   3-2.スプレーボトルでやる場合
4.範囲が広いなど個人でのカビ取りが厳しいならプロに任せる
5.マンションの北側の部屋にカビが発生しやすい原因とは
   5-1.建物自体の気密性が高い
   5-2.日当たりが悪い
   5-3.共用廊下に面している
6.カビやすい部屋にカビを発生させないための対策方法
   6-1.除湿する
   6-2.換気する
   6-3.物を減らす
   6-4.家具と壁の間に隙間をあける
   6-5.こまめに掃除する
7.まとめ

1.【STEP1】事前準備をする

まずはカビ取りするための事前準備から始めます。

カビ取りする際は以下のものを身に付けるようにしてください。

身に付けるもの
・マスク
・ゴム手袋
・ゴーグル
・長袖の服(色落ちしても問題ないもの)

万が一カビ取り剤が付着してもいいように、ゴーグルやマスク、ゴム手袋を身に付け、服装も長袖にしてください。

マスクの着用に関しては、カビ取り剤だけでなく、空気中に舞っているカビの胞子を吸い込まないようにするためにも大切です。

カビの胞子を吸い込むと、カビアレルギーを発症する恐れもあるので、必ず身に付けて作業するようにしましょう。

1-1.個人でカビ取りするなら「カビ取りマイスターキット」

続いて、カビ取り剤と道具の準備です。

用意するもの
・カビ取りマイスターキット一式
・雑巾
・水が入ったバケツ
・スプレーボトル(必要であれば)
・養生シート(必要であれば)
・養生テープ(必要であれば)
・脚立や踏み台など(高い箇所のカビ取りをする場合)

カビ取り剤は近所のホームセンターなどで安価で手に入れられるものですが、部屋のカビ取りで使用することはあまりお勧めできません。

市販のカビ取り剤のほとんどに水酸化ナトリウムという成分が入っています。

お風呂場など最後に水で流せる場所で使用する場合はいいのですが、水で流せない場所だと水酸化ナトリウムの成分が残り、体に悪影響を及ぼす恐れがあります。

そこでお勧めなのが、カビ取りマイスターキットです。

こちらはカビ取り業者が5000例以上の実績を元に開発したカビ取り剤の特許技術を、一般の方でも使用できるように改良された商品です。

そのため、業者と同じレベルのカビ取りを個人で行うことができます。

また、この除カビ剤は食品添加物由来のものなので、分解されやすく、水で洗い流せない場所でも安全に使用することができます。

そしてカビ取りマイスターキットなら、除カビ剤だけでなく防カビ剤もセットになっています。

カビを除去して、防カビ剤も塗布することで、カビの発生も抑えられます。

ライトキットで十分カビ取りや防カビができますが、範囲が広かったり、徹底的にカビ取りしたいならスタンダードキットもございます。

ご購入は以下のサイトからお願いします。

1-2.カビ取りする際の注意事項

カビ取りをする際に守っていただきたいことは以下の内容です。

  • 必ず換気する
  • 目立たないところで試してから作業を行う
  • 他の液剤と混合しない

また、除カビ剤は漂白効果がある為、布や木などの色が落ちやすいものには気を付けてください。

手すり、ドアノブ、配管等の鉄部は錆びてしまう為、除カビ剤が付着した場合は水拭きを行いましょう。

そしてカビは胞子を飛ばして拡散するため、目視できるカビ以上にカビは広範囲に広がっている可能性があります。

目視できるカビから50㎝~1m程度は、周辺も除カビ剤を塗布するようにしてください。

2.【STEP2】カビ取り作業をする

カビ取り作業する前に窓を開けて換気をしてください。

また、除カビ剤は漂白効果があるため、脱色する恐れがあります。

除カビ剤が付着したら困るものは、養生シートと養生テープで保護してください。

2-1.壁・天井のカビ取り

①除カビ剤をカップに注ぐ
②除カビ剤をハケで塗る
③10~30分放置
④雑巾で除カビ剤を拭き取る

①除カビ剤をカップに注ぐ

キット付属のカップに除カビ剤を注いでください。

②除カビ剤をハケで塗る

カビが発生している部分やその周辺に除カビ剤をハケで塗っていきます。
液剤は下から上に向かって塗るようにしてください。
垂れている液剤があるようでしたら、跡が残らないように雑巾で拭いてください。

③10~30分放置

除カビ剤が浸透するまで10~30分ほど放置します。

④雑巾で除カビ剤を拭き取る

雑巾で除カビ剤を拭き取ってください。
乾拭きでも水拭きでも構いません。
拭き取った後、自然乾燥させてください。

2-2.家具のカビ取り

①養生した上に家具を置く
②除カビ剤をカップに注ぐ
③除カビ剤をハケもしくは雑巾で塗っていく
④10~30分放置
⑤雑巾で除カビ剤を拭き取る

①養生した上に家具を置く

除カビ剤が垂れても問題ないように養生した上に家具を置いて作業するようにしましょう。

②除カビ剤をカップに注ぐ

キット付属のカップに除カビ剤を注いでください。

③除カビ剤をハケもしくは雑巾で塗っていく

ハケもしくは雑巾を使って除カビ剤を塗っていきます。
棚などの場合、家具の裏はハケ、それ以外の場所は雑巾の方がやりやすいと思います。
ハケで塗る時は、下から上に向かって塗るようにしてください。
雑巾を使う場合は、ハケで雑巾に除カビ剤をたっぷり染み込ませてから家具を拭いていくようにしましょう。

④10~30分放置

除カビ剤が浸透するまで10~30分ほど放置します。

⑤雑巾で除カビ剤を拭き取る

水で濡らした雑巾で除カビ剤を拭き取ります。
拭き取った後、自然乾燥させてください。

3.【STEP3】防カビ剤を塗布する

カビ取り作業を終えたら、そのまま防カビ剤を塗布していきます。

防カビ剤は、壁・天井でも家具でも同じやり方で大丈夫です。

ハケで塗るやり方でも、スプレーボトルで噴霧するやり方でも、どちらでも構いません。

3-1.ハケでやる場合

①カップに防カビ剤を注ぐ
②ハケで防カビ剤を塗っていく
③自然乾燥する

①カップに防カビ剤を注ぐ

除カビ剤を入れていたカップとハケをしっかり水洗いしてください。
その後、カップに防カビ剤を注ぎます。

②ハケで防カビ剤を塗っていく

カビ取りした箇所に防カビ剤をハケで塗っていきます。
下から上に塗るようにしてください。

③自然乾燥する

そのまま自然乾燥して終了です。

3-2.スプレーボトルでやる場合

①スプレーボトルに防カビ剤を注ぐ
②スプレーボトルで噴霧していく
③自然乾燥する

①スプレーボトルに防カビ剤を注ぐ

中身の入っていない綺麗なスプレーボトルに防カビ剤を注いでください。

②スプレーボトルで噴霧していく

カビ取りした箇所をスプレーボトルで噴霧してください。

③自然乾燥する

そのまま自然乾燥して終了です。

4.範囲が広いなど個人でのカビ取りが厳しいならプロに任せる

あまりにも広範囲にカビが広がっている場合や、脚立などに乗らなければ手が届かないような場所にカビが発生した場合などは、無理せずにプロに任せるのも一つの手です。

やはり範囲が広いと時間が掛かりますし、体力面でも大変です。

天井などの手が届かない場所のカビ取りは、液剤が自分に掛かってきたり、脚立から落下して怪我する危険などもあります。

どこから業者に頼むべきなのか分からない場合は、こちらの記事を参考にしてください。

カビ取り業者に依頼すべきか判断する5つのポイント

それでも判断できない時は、カビ取り業者に相談することをおススメします。

現在のカビの状態やカビ取り費用など不安なことをプロに相談し、その上で依頼するか個人で対処するか決めるのがいいでしょう。

5.マンションの北側の部屋にカビが発生しやすい原因とは

カビ取りマイスターキットでカビ取りをしたり、業者にカビ取りをしてもらっても、カビやすい環境が続くと再発する可能性があります。

そもそも何故マンションの北側の部屋はカビが発生しやすいのでしょうか。

まず、カビは4つの条件が揃った時に繁殖しやすいものです。

  • 温度20℃~30℃
  • 湿度70%以上
  • カビの栄養分がある(埃や虫の死骸など)
  • 酸素がある

そしてその4つの条件が揃ってしまう原因は、以下の3つが考えられます。

5-1.建物自体の気密性が高い

昔の建物はすきま風が吹いていたりしていましたが、近年建てられた建物は気密性が高くなっています。

特にマンションや団地などの集合住宅は鉄筋コンクリート造のため、戸建てよりも気密性が高い建物が多くあります。

気密性が高くても、断熱材や24時間換気システムがあればいいのですが、古い建物の場合はないことがあります。

気密性が高い部屋だと外気温と室内温度の差で窓や外壁に面している壁が結露しやすくなりますが、断熱材が入っていれば室内の壁に外の冷たい空気が伝わりにくいため、部屋を暖めても結露しにくくなります。

また、24時間換気システムは2003年以降建てられた建物には設置が義務化されています。

換気システムがあれば、結露した部分が乾いたり、空気が循環したりするので、カビの発生を防いでくれます。

このように北側の部屋に限らず、気密性が高いことで建物全体がカビやすくなっているかもしれません。

5-2.日当たりが悪い

北側の部屋は他の方角の部屋と比べて日当たりが悪いものです。

紫外線には殺菌効果があるため、日当たりが良い部屋だとカビの発生を抑えることができますが、北側の部屋だとその効果が得られにくいのです。

また、日当たりが悪い部屋はどうしても湿気が溜まりやすい傾向にあります。

特にお住まいが1~3階の低層階だと、地面の湿気の影響を受けやすくいので更にカビが発生する条件が揃ってしまいます。

5-3.共用廊下に面している

南向きのマンションは日当たりが良いため、他の方角と比べても人気が高くなっています。

しかし南向きにベランダがある場合、北側の部屋は共通廊下に面しているケースが多いものです。

カビ防止のためには換気が大事ですが、共通廊下に面しているとなんとなく窓を開けにくいと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また、共通廊下に面している壁は外気に触れるため、結露しやすくなっています。

カビは水気を好むため、結露した壁からカビが繁殖していくケースが多くあります。

これらも北側の部屋にカビが発生しやすい原因の一つだと言えます。

6.カビやすい部屋にカビを発生させないための対策方法

5.マンションの北側の部屋にカビが発生しやすい原因とはでカビが発生しやすい原因はわかったと思います。

しかし、建物の構造上の問題なので引っ越さない限り環境を変えることはできません。

そこで、カビの発生しやすい部屋でも、カビを防止する方法を紹介したいと思います。

6-1.除湿する

カビは湿度が高い場所に発生しやすいものなので、やはり除湿は大事です。

エアコンの除湿機能などを使い、空気中の水分を減らしてください。

湿度が低いほどカビも繁殖しにくくなりますが、乾燥しすぎると感染症に罹りやすくなるなど弊害があるので、目安としては40~60%くらいの湿度にするのが良いと思います。

6-2.換気する

窓を開けて、定期的に換気することで空気が循環され、こもっている湿気を外に放出することができます。

雨の日など湿度が高い日だと部屋の中に取り込む空気も湿っぽくなってしまうので、カラッと晴れた日に行うようにしましょう。

もし部屋の窓が1つしかないと空気の入れ替えがしにくいので、部屋のドアと他の部屋の窓を開けて、家全体の空気を入れ替えるのがいいと思います。

また窓を開けることは、室内と室外の温度が一定になります。

結露は室内と室外の温度差が大きくなって生じるものなので、室内外の空気を一定に保つことで結露防止になり、カビが発生しにくくなります。

6-3.物を減らす

カビの予防には物を減らすことも重要です。

押入れに物を詰め込みすぎると、押入れにカビが発生しやすくなります。

また、物が多いと押入れに入りきらず、部屋にタンスや衣装ケースなどを置くことになると思います。

そうなると空気の流れが滞りやすく、家具の裏や角になる部分に埃が溜まったりして、カビが発生しやすくなります。

不要なものは捨てて、部屋全体をスッキリさせるようにしましょう。

6-4.家具と壁の間に隙間をあける

カビは空気が滞留するところに発生しやすいものです。

もし壁と家具の間に隙間がないと、そこに空気が滞留し、湿気がこもってカビの発生につながります。

家具の裏や壁にカビがビッシリ生えていたということにならないためにも、ほんの数センチでいいので壁と家具の間に隙間をあけるようにしてください。

6-5.こまめに掃除する

目には見えませんが、カビの胞子は常に空気中を漂っているものです。

部屋の掃除を怠って埃や汚れなどが残っていると、そこにカビの胞子が付着します。

そして、埃などを栄養にしてカビは繁殖していきます。

カビを発生させないためには、こまめに掃除を行い、カビの栄養源になる埃や虫の死骸、人間の皮脂などを除去することが大事です。

また、空気清浄機を設置することで、空気中の埃やカビの胞子を減らすことができるので、掃除と併せて使用することをおススメします。

7.まとめ

今回はマンションの北側の部屋にカビが発生した場合のカビ取り方法を中心にご紹介しました。

部屋の壁や天井、家具などのカビ取りは、市販のカビ取り剤を使用することが難しいケースが多いため、カビ取りマイスターキットを使用することをおススメします。

また、マンションの北側はどうしてもカビの発生条件が揃いやすい場所です。

カビ取り後に再発させない為にも、カビを発生しにくくする対策が重要になります。

①除湿する
②換気する
③物を減らす
④家具と壁の間に隙間をあける
⑤こまめに掃除する

カビ取りマイスターキットでカビ取りと防カビした後、日々のカビ対策をすることで、マンションの北側の部屋でもカビの発生を抑えることができます。

この記事によって、皆さまがカビの悩みから解放されることを願っています。