大事な服にカビが…!正しいカビ取り方法と二度とカビを発生させないための対策
「衣替えをしようとしたら、衣装ケースに収納していた服がカビだらけになっていた」
「クローゼットにカビが発生したせいで、服にもカビが移ってしまった」
収納スペースの関係で、タンスやクローゼットに服をぎゅうぎゅうに詰めこんでいる方もいると思います。
そんな状態でカビが発生したら、あっという間に他の服にも移り、収納している服すべてがカビだらけ…なんていう事態にもなりかねません。
思い入れのない服や安価な服であれば諦めて捨てることもできますが、大事な服であれば「なんとかしてカビを除去したい」と思うでしょう。
そこで今回、服にカビが発生してしまった時のカビ取り方法を解説します。
カビの種類や服の素材によってもカビ取り方法は変わってきますので、是非参考にしてみてください。
1.【カビの種類別】服に生えたカビを除去する方法
1-1.服に生えた白カビの取り方
1-2.服に生えた黒カビの取り方
2.自力でカビ取りが無理ならクリーニング業者に依頼する
2-1.近所のクリーニング店
2-2.宅配クリーニング
2-3.カビ取り専門クリーニング
3.そもそもなぜ服にカビが生えるの?
3-1.皮脂や食べカスなどの汚れ
3-2.汗や雨などの水分
3-3.クローゼットなどの収納場所が原因
4.大事な服をカビから守るための5つの対策
4-1.しっかり乾かしてから服をしまう
4-2.洗濯槽を定期的に掃除する
4-3.クローゼットの掃除をする
4-4.除湿剤を置く
4-5.こまめに開けて換気する
5.まとめ
1.【カビの種類別】服に生えたカビを除去する方法
一概にカビと言っても種類は様々あります。
そして衣類に発生しやすいカビは「白カビ」と「黒カビ」です。
もし衣類に白い綿のようなものが付着している場合は白カビ、黒いポツポツとしたものが付着している場合は黒カビと判断していいでしょう。
1-1.服に生えた白カビの取り方
白カビは根が浅いため、比較的除去しやすいカビです。
しかし根が浅いということは、それだけ飛散しやすいということですし、成長も早いので、見つけたらすぐに対処しましょう。
用意するもの |
・洋服ブラシ ・消毒用エタノール ・布 ・洗濯用洗剤 |
部屋にカビをまき散らさないように庭やベランダなどの屋外でカビ取りを行うようにしましょう。
どうしても屋外での作業が難しい場合は、窓を開けてしっかりと換気してください。
①洋服ブラシで表面のカビを落とす
②消毒用エタノールでカビを死滅させる
③洗濯する
④完全に乾くまで干す
①洋服ブラシで表面のカビを落とす
屋外に出て、洋服ブラシで服の表面に付着しているカビを落とします。
擦らずに、払うように行ってください。
使用後の洋服ブラシには白カビが付着しているので、ブラシの手入れも忘れずに行いましょう。
②消毒用エタノールでカビを死滅させる
服に付着している見えないカビを死滅させるために、消毒用エタノールを使用します。
消毒用エタノールを直接吹きかけるか、布に吹きかけてポンポンと軽く叩くように除去してください。
③洗濯する
洗濯用洗剤を使用し、通常通り洗濯してください。
洗濯の方法は、服に付いている洗濯表示マークに従うようにしましょう。
④完全に乾くまで干す
洗濯を終えたら、最後にしっかりと乾かします。
水気が残っているとカビが生えやすくなるので、完全に乾くまで干すようにしてください。
1-2.服に生えた黒カビの取り方
黒カビは本来お風呂場などの湿度の高い場所に発生しやすいものです。
衣類に黒カビが発生したとなると、収納場所の湿度が高いか、濡れたままの衣類を放置していた可能性が高いでしょう。
また、黒カビは繊維の深いところまで根を張っています。
カビを完全に死滅させても、黒い色素が残ってしまうため、カビの状態によってはプロでもカビ取りするのが難しいと言われています。
自宅で黒カビを除去することは非常に難しいので、ハッキリ言ってあまりお勧めできません。
それでも行う場合は、「完全に除去できないかもしれない」というつもりでカビ取りをした方がいいでしょう。
用意するもの |
・酸素系漂白剤 ・桶 ・洗濯用洗剤 ・ゴム手袋 |
グラフィコ オキシクリーン
出典:amazon
黒カビの場合は酸素系漂白剤を使用してカビ取りを行います。
その時に必ず行ってほしいのが、洗濯表示マークの確認です。
「家庭での洗濯禁止」や「漂白剤の使用禁止」のマークが付いている場合は、漂白剤を使用してカビ取りを行うことができないため、今回紹介するやり方はできません。
その場合、クリーニング業者に依頼するか、諦めて処分するかのどちらかになると思います。
①桶にぬるま湯を入れ、酸素系漂白剤を溶かす
②桶に服を漬けてしばらく放置
③洗濯する
④完全に乾くまで干す
①桶にぬるま湯を入れ、酸素系漂白剤を溶かす
桶にぬるま湯を入れて、そこに酸素系漂白剤を溶かしてください。
もし服が入るサイズの桶がなければ、洗面台や浴槽でも構いません。
②桶に服を漬けてしばらく放置
桶に黒カビが生えた服を漬けてしばらく放置します。
目安としては1時間程度ですが、カビの状態を見て判断してください。
③洗濯する
洗濯用洗剤を使用し、通常通り洗濯してください。
洗濯の方法は、服に付いている洗濯表示マークに従うようにしましょう。
④完全に乾くまで干す
洗濯を終えたら、最後にしっかりと乾かします。
水気が残っているとカビが生えやすくなるので、完全に乾くまで干すようにしてください。
2.自力でカビ取りが無理ならクリーニング業者に依頼する
もしカビ取りをしても完全に除去できなかったり、一時的にカビが無くなってもすぐに再発してしまったりなどする場合は、クリーニング業者にお任せするのがいいでしょう。
2-1.近所のクリーニング店
一番一般的な方法は、近所のクリーニング店に持ち込むというやり方です。
ただし、黒カビは除去するのが難しいためお店によっては最初から受け付けていないところがあるようです。
黒カビの色素を落とすためには染み抜きを行うのですが、それでも落ちないことがあります。
そのため、黒カビは最初から受け付けていなかったり、受け付けていても完全に除去できずに戻ってくるケースも少なくありません。
事前にクリーニング店に確認をとってから、服を店舗に持っていった方がいいでしょう。
2-2.宅配クリーニング
「朝から夜まで仕事だから、クリーニング店が開いている時間に行けない」
「小さい子供がいるから大量の服を持って店舗に行くのが大変」
このような悩みを抱えている方におススメなのが宅配クリーニングです。
他にも宅配クリーニングのメリットとしては、業者を比較して、良い業者を選ぶことができることです。
近所のクリーニング店だと店舗数が限られていたり、周りの評価がわかりにくかったりします。
しかし宅配クリーニングなら全国にある業者から探せますし、実際利用したことのある方の感想も見つけやすいので比較しやすいです。
宅配クリーニング業者の中でも、黒カビを受け付けていないところはあるので、事前に確認してから利用しましょう。
2-3.カビ取り専門クリーニング
カビの状態があまりに酷い場合、どこのクリーニング業者に依頼しても断られるということがあります。
そんな時にお勧めなのが、カビ取り専門のクリーニング業者のハーツクリーニングです。
他のクリーニング業者でもイオンなどで除菌してくれるところはありますが、ハーツクリーニングでは医療機器の滅菌処理にも使われているほど強力なEOガスで滅菌してくれます。
EOガス滅菌ならカビの菌である真菌や、害虫の卵なども死滅させることが可能です。
また黒カビの場合、カビを死滅させても黒い色素が残ってしまうことがあります。
ハーツクリーニングでは、国内外の要人が依頼するほどの実績がある老舗のクリーニング店と提携しているため、熟練した職人の技術でカビの色素も落としてくれます。
ただし、最高級カビ取りクリーニングのため、料金は他のクリーニング業者よりも高く設定されています。
そのため、高級な服や思い入れのある服など、替えの効かないような大切な服にカビが発生してしまった時に利用するのがいいでしょう。
3.そもそもなぜ服にカビが生えるの?
ここまで服にカビが発生した時の対処方法について解説してきました。
しかし、そもそもはカビさえ発生しなければカビ取りは必要ありません。
要するに、大事なのは服にカビを発生させないようにすることです。
服のカビを防ぐ方法を紹介する前に、まずは何故服にカビが発生するのか原因を解説します。
カビの発生条件は以下の4つだと言われています。
- 水分
- 温度
- カビの栄養源
- 酸素
知っている方も多いと思いますが、カビは水気を好みます。
そのため、結露などで濡れている場所や湿度が70%以上の場所に発生しやすいです。
そしてカビの生育温度は0~40℃程度で、特に好むのが20~30℃です。
またカビは繁殖する為には埃や塵、汚れなどの栄養が必要になりますし、人間と同じで酸素がないと生きることができません。
この4つの条件が全て揃った時にカビは繁殖しやすくなります。
そして服にカビが発生する原因は、服に付着した汚れや水分、もしくは保管しているクローゼットやタンスなどが考えられます。
3-1.皮脂や食べカスなどの汚れ
コートや制服、スーツなどクリーニングに出すような衣類は、着用後にそのままクローゼットや押入れにしまうことも多いと思います。
そうすると着用時に付着した汚れが残っていて、そこからカビが繁殖することがあります。
カビは食べこぼしなどだけでなく、髪の毛や皮脂汚れなどあらゆるものを栄養にします。
しかもそれは少量でも栄養になります。
目に見えない汚れによって、カビが繁殖しやすい環境を作ってしまうのです。
3-2.汗や雨などの水分
カビは水分を好むため、服が濡れているとカビが発生しやすくなります。
雨でびしょびしょになった服をそのままクローゼットにしまうという方は少ないとは思いますが、乾燥時間が十分でなかったり、汗によって湿っているということはあるでしょう。
「夏じゃなければ、そんなに汗なんてかかないのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、人間は常に体から水分を放出しています。
そしてその放出した水分を衣類が吸収し、蓄えています。
それを知らずに1日着用したスーツやコートをすぐにしまうと、クローゼットなどの湿度を上昇させてしまうでしょう。
また、洗濯した衣類でも生乾きになっている場合は要注意です。
カビの菌は目には見えませんが常に空気中を浮遊しています。
湿っている服があるとそこに付着し、そこから繁殖していきます。
このように服に残った水気によってカビが生えやすくなってしまうのです。
3-3.クローゼットなどの収納場所が原因
北側の部屋などは日当たりが悪く、ジメジメしているという方もいらっしゃると思います。
部屋がジメジメしていると、そこにあるクローゼットや押入れなども影響を受けます。
もしクローゼットに湿気がこもっている状態で、埃や虫の死骸などのカビの栄養源になるものが溜まっていると、非常にカビが発生しやすい環境になってしまいます。
ちなみに気象庁のデータによると、2021年に東京の相対湿度が平均70%を超えていた月は6ヶ月もありました。
要するに日本は、1年の半分の期間は何も対策を取らなければカビが発生しやすい環境にあるということです。
クローゼットにカビが発生すると、そこに収納している服などにもカビが移ってしまい、気付くのが遅いと大惨事になりかねません。
衣類をカビから守るためには、クローゼットのカビ対策が重要になるのです。
4.大事な服をカビから守るための5つの対策
カビが発生する条件は「水分」「温度」「カビの栄養源」「酸素」の4つですが、どれか1つでも欠けているとカビは繁殖できなくなります。
酸素を無くすことはほぼ不可能ですし、カビが苦手な温度にするということは人間が過ごしにくい温度になるので難しいでしょう。
そうなるとカビ対策でできることは「水分」と「カビの栄養源」を無くすことです。
そこで、服をカビから守るために5つの対策を行うようにしましょう。
- しっかり乾かしてから服をしまう
- 洗濯槽を定期的に掃除する
- クローゼットの掃除をする
- 除湿剤を置く
- こまめに開けて換気する
4-1.しっかり乾かしてから服をしまう
原則として服をクローゼットなどにしまう時は、洗濯してからにしてください。
しかしスーツやコートなど、着用する度に洗うことができない場合もあると思います。
そういう時は半日ほどクローゼットの外に干してから、しまうようにすることをおススメします。
もし雨や人間の汗によって服に湿気がこもっていても、乾かすことでクローゼットや押入れの湿度を上昇させることを抑えられます。
また干している時に一緒に汚れが付着していないか確認するようにしましょう。
食べカスや塵などが付着したままだとカビの栄養になってしまうので、洋服ブラシで取り除いたり、汚れがあれば濡れた布で軽く叩きながら落とすようにしてください。
4-2.洗濯槽を定期的に掃除する
服を綺麗にするための洗濯機ですが、もし洗濯機の中にカビが発生していると、洗濯した時にそのカビ菌が服に移ってしまうことがあります。
洗濯機で特にカビが発生しやすいのが洗濯槽の裏側です。
カビの繁殖を抑えるためにおススメなのが、衣類用の塩素系漂白剤で槽洗浄する方法です。
水量50Lに対して、衣類用の塩素系漂白剤を約200mL入れます。
約11時間放置してから、すすぎと脱水運転を行ってください。
これを月に1度行うことで黒カビの繁殖を抑制できます。
もしそれでも黒カビが発生してしまった場合は、洗濯槽クリーナーを使用して除去しましょう。
ジョンソン 洗たく槽カビキラー
出典:楽天市場
4-3.クローゼットの掃除をする
服をカビから守るためには、クローゼットやタンスなどの掃除を行うことも大事です。
掃除を怠っていると、埃や虫の死骸、人間の皮脂や髪の毛などが溜まっていきます。
カビはそれらを栄養にして繁殖するため、汚れているクローゼットはカビにとって居心地の良い場所になってしまいます。
そうならない為にも、こまめに掃除してカビの栄養を絶つようにしましょう。
掃除機で埃などを吸い取ったり、拭き掃除をしたり、カビに効果がある消毒用エタノールを吹きかけたりするのもお勧めです。
ただし水拭きしたり、アルコールを吹きかけた場合、乾かさずにクローゼットを閉めると湿度が上がってしまうので、完全に乾かすことは忘れないようにしてください。
ドーバー パストリーゼ77
出典:amazon
4-4.除湿剤を置く
「集合住宅で風通しが悪い」「北側の部屋で日当たりが悪い」など部屋自体の湿度が上がりやすい環境だと、その影響で押入れやクローゼットも湿気がこもりやすいということがあります。
カビを防ぐにはやはり湿度を抑えることが重要です。
そこで一番手っ取り早いのが除湿剤を置くということです。
真ん中よりも四隅、上よりも下に湿気は溜まりやすいため、下の隅に置くと効率的に湿気を吸い取ってくれます。
除湿剤は湿気を吸い取ると水が溜まっていきますが、限界を超えるとそれ以上湿気を吸い取ってくれません。
それどころか、溜まっている水によって湿気を戻してしまう恐れもあるので、交換時期になったらすぐに新しい除湿剤に変えましょう。
また、最近では電源不要のコンパクトな除湿機なども販売されています。
使い捨ての除湿剤よりも購入価格は高いですが、繰り返し使えるので長い目で見るとお得です。
ただし除湿機も湿気を吸い込む限界になったら、乾燥させる必要があるので、きちんと湿気を吸っているかこまめに確認するようにしましょう。
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出典:amazon
4-5.こまめに開けて換気する
湿気がこもっている場合、クローゼットや押入れを開けて空気を入れ替えることで湿度を抑えることができます。
雨の日など湿度が高い日は入れ替える空気も湿っぽくなってしまうので、晴れた日に行うか、エアコンで除湿しながら行うようにしましょう。
またカビは空気が滞留するところに発生しやすい傾向にあります。
クローゼットなどの扉を開けることは、空気の流れを作ることにもなります。
ちなみに収納場所が限られている関係で、ギリギリまで服を詰め込む方も多いと思いますが、その状態だと空気の流れができないためカビが発生しやすくなります。
不要な服は捨てて、できるだけ収納場所にゆとりを持たせるようにしましょう。
5.まとめ
今回は服にカビが発生してしまった場合のカビ取り方法や対策について解説してきました。
もし服にカビが発生してしまった場合は白カビなのか黒カビなのかで対処方法は変わってきます。
白カビの取り方
①洋服ブラシで表面のカビを落とす
②消毒用エタノールでカビを死滅させる
③洗濯をする
④完全に乾くまで干す
黒カビの取り方
①桶にぬるま湯を入れ、酸素系漂白剤を溶かす
②桶に服を漬けてしばらく放置
③洗濯をする
④完全に乾くまで干す
ただし黒カビの場合は、プロでも除去するのが困難なほど厄介なものです。
自宅でカビ取りしても完全に除去できないようでしたら、クリーニング業者などプロに任せた方がいいでしょう。
もし大切な服にカビが発生してしまった時は、カビ取りクリーニング業者であるハーツクリーニングを利用することをおススメします。
ハーツクリーニングなら、医療機器の滅菌処理にも使われているほど強力なEOガスで滅菌し、提携している老舗のクリーニングの熟練の技術でカビの色素も落としてくれます。
そして服のカビを完全に除去できたら、今後はカビを生やさないように対策をしましょう。
- しっかり乾かしてから服をしまう
- 洗濯槽を定期的に掃除する
- クローゼットの掃除をする
- 除湿剤を置く
- こまめに開けて換気する
服のカビはしっかりと対策をすれば防ぐことができるものです。
ぜひこの記事を参考にして、大事な服をカビから守ってください。